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ワークマン、初のインフルエンサー社外取締役任命へ:サリーさんが新たな役割に挑戦

2023年05月08日

ワークマンは、YouTuberでブロガーの「サリーさん」こと濱屋理沙を、社外取締役に任命する方針を固めました。上場企業でインフルエンサーの社外取締役起用は初となります。今回はその経緯や今後の期待について詳しく解説します。

サリーさん、インフルエンサーとしての功績

サリーさんは、家族で毎週のようにキャンプに行くアウトドア派のインフルエンサーとして、ブログとYouTubeのアカウントを運営しています。彼女は熱烈なワークマンファンとして知られ、ワークマンのアイテムに新しい価値を見出す視点と強い影響力を持っています。そのため、同社のアンバサダー第1号に就任しました。

彼女の影響力は、初めて購入した火花に強い溶接工用の「綿かぶりヤッケ」が、火の粉に強くバーベキューや焚火用のアウトドアウェアとして最適なことを発信すると、同アイテムは即完売するほどです。

共同開発によるヒット商品

ワークマンとサリーさんの共同開発により、「綿かぶりヤッケ」が機能性を維持しながら可愛らしいデザインの「コットンキャンパー」にリニューアルされました。その結果、年間販売数は3000着から40万着を超えるまで増加しました。また、「サリーパーカー」などのヒット製品も誕生しています。

専門性の強い作業服として展開していたアイテムが、女性にも受け入れられて売れたことは女性客主体の新業態店「#ワークマン女子」の出店のきっかけとなるほか、顧客のインサイトを理解しているアンバサダーを起用した製品開発制度の発足につながったという。

サリーさんへの期待

ワークマンは、社外取締役としてのサリーさんに、「#ワークマン女子」への女性消費者としてのアドバイスや、キャンパーとしての知見を活かしたアウトドアウェアやキャンプクッズ開発へのアドバイスを期待しています。さらに、彼女の有力インフルエンサーとしての知見や経験を活用し、情報発信の方法や効果的なマーケティング戦略に関するアドバイスも期待されています。

インフルエンサーの社外取締役起用による影響

インフルエンサーの社外取締役起用は、上場企業では初の試みであり、今後、他の企業にも影響を与えることが予想されます。インフルエンサーは、SNSや動画投稿サイトで多くのフォロワーを持ち、消費者と密接な関係を築いています。そのため、彼らが持つ顧客への理解や、顧客のニーズに応えた商品開発・プロモーションにおいて強い影響力を発揮することができるのです。

企業にとって、インフルエンサーを社外取締役に起用することで、新たな視点や発想を取り入れることができるだけでなく、製品やサービスのブランディングやマーケティング戦略においても大きなメリットがあります。また、インフルエンサーが持つフォロワーとのつながりを活用することで、企業の認知度向上や新規顧客の獲得にもつながることでしょう。

今後の展望

サリーさんの社外取締役就任が承認されれば、ワークマンはインフルエンサーと企業の新たな関係性を築くことができるでしょう。今後、同様の試みが他の企業でも行われることが期待されます。

しかし、インフルエンサーの社外取締役起用には、インフルエンサーの価値観や意見が企業の方針と必ずしも一致しない場合があることなど、慎重に検討すべき課題も存在します。企業は、インフルエンサーを起用する際に、そのリスクも十分に考慮し、適切な対策を講じる必要があります。

さらに、インフルエンサーが社外取締役として活躍するためには、企業側もインフルエンサーの特性や能力を十分に理解し、彼らが持つ影響力や知識を最大限活用できる環境を整えることが求められます。企業とインフルエンサー双方が協力し合い、お互いの強みを活かすことが重要となります。

また、インフルエンサーの社外取締役起用が一般化するにあたって、彼らに対する適切な評価基準や報酬体系の構築も課題となるでしょう。インフルエンサーの活動範囲や影響力に応じて、企業が公平な評価・報酬を行うことが、インフルエンサーと企業の持続可能な関係を築く上で重要です。

まとめ

ワークマンがインフルエンサーであるサリーさんを社外取締役に任命する方針を固めたことは、企業とインフルエンサーの新たな関係性を示すものです。サリーさんが持つ視点や影響力を活用し、女性消費者向けの商品開発やマーケティング戦略に期待が寄せられています。ただし、インフルエンサーの社外取締役起用には課題も存在し、企業側が適切な対策を講じることが求められます。

今後、他の企業でもインフルエンサーの社外取締役起用が増えることが予想されますが、その際には企業とインフルエンサーが協力し合い、お互いの強みを活かすことが重要となります。また、適切な評価基準や報酬体系の構築も課題となるでしょう。インフルエンサーの社外取締役起用が成功裏に進むことで、企業とインフルエンサーの新たな関係性が築かれ、両者にとってメリットのある取り組みとなることが期待されます。