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岸田文雄首相とサウジのムハンマド皇太子が会談、クリーンエネルギー分野での協力強化へ

2023年07月17日

2023年7月16日、岸田文雄首相はサウジアラビアのジッダでムハンマド皇太子と会談を行い、脱炭素社会の実現を後押しするために、太陽光、水素、アンモニアなどのクリーンエネルギー分野で協力を深めることで一致しました。さらに、二国間関係を強化するための戦略対話の創設で合意し、首相はサウジアラビアに対する原油の安定供給への謝意を表明しました。

石油依存脱却を目指すサウジアラビア

石油資源に大いに依存してきたサウジアラビアは、現在、石油からの脱却を目指しています。とりわけ注目が高まっているのは、燃焼時に二酸化炭素を排出しない水素などのクリーンエネルギーとその精製技術です。これに関連し、首相の中東訪問には日本企業約40社が同行し、サウジとエネルギー分野を中心に26件の覚書を結びました。技術協力を通じた関係強化を通じて、安定した原油供給を確保する狙いがあります。

連携を確認する両氏

岸田首相とムハンマド皇太子は、国際的なエネルギー市場の安定に向けた連携を確認しました。また、先端技術や観光分野での協力も申し合わせました。ロシアによるウクライナ侵攻などの国際情勢を踏まえ、首相は法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序を維持する重要性を強調しました。ただし、ムハンマド皇太子の関与が指摘されている2018年のサウジ人記者殺害事件については触れられませんでした。

まとめ

岸田首相の訪問は、日本とサウジアラビアとの間でのエネルギー分野における協力を一層深める契機となりました。とりわけ、サウジアラビアが石油依存を脱却し、よりクリーンなエネルギー源に注目を向けているという背景は、日本企業が提供できる技術とマッチし、互恵的な関係の発展につながると期待されています。

また、二国間関係を深化させる「戦略対話」の創設は、今後の両国の関係をさらに具体的に形成していくための枠組みを提供します。このような動きは、安定したエネルギー供給を保証し、同時に両国が共同で取り組むべき環境問題や技術開発などに対する協力を可能にします。

この会談により、日本とサウジアラビアとの間には、互いに有益なエネルギー戦略を追求するとともに、地球規模の環境問題に対処する共通の目標が明らかになりました。これは、今後の両国間の関係を強化し、一層の協力を促進するための大きな一歩と言えるでしょう。